北の権力継承の読み方と安定度
【正論】元駐タイ大使・岡崎久彦 北の権力継承の読み方と安定度 私は、今回の金正日氏から金正恩氏への権力継承それ自体によっては、北朝鮮には、何も大きな変化は起こらないと考えている。 少なくとも、新しい体制をつくりつつある勢力は、それが成功するかどうかは別として、大きな変化が起きないように、つまり、継承がスムーズに行われるように、営々と努力してきたと思う。 ≪謎解く鍵08年労働新聞社説に≫...
View Article日本の安全と繁栄に不可欠な日米同盟
鳩山民主党政権が出現して以来日米関係は漂流している。これをいかに安定、強化させるかに日本の国益がかかっている。 日米同盟強化の方策は、すでに、西暦2000年のアーミテージ・ナイ報告に書いてある。2000年の大統領選挙は、マイアミでなかなか決着がつかなかった選挙であり、共和、民主いずれの党が政権をとるか全く分からない中で行われた超党派の提言であって、その後も長く米国務省の指針となっていた。...
View Article集団的自衛権が戦後レジーム脱却の完成
集団的自衛権の行使を認めることは、日本の安全にとって、そして、日米同盟を安定した基盤に置くために必要不可欠であるだけでなく、それは戦後レジームからの脱却の完成を意味する。 戦後レジームといっても、戦後米占領軍が行った改革のほとんどは、日本自身が必要とし、自ら改革したものである。 占領軍による弱体化政策...
View Article武器輸出三原則の見直しを進めよ
戦後レジームからの脱却は自由民主党の最優先の課題でなければならない。 せっかく改正した教育三法も、その実施の現場では、戦後レジームの残滓から脱却できない分子によるサボタージュで遅々として進まないという。これは自民党が政策を実行する立場に立った時に強力に推進しなければならない。 安保法制懇報告書の尊重 安全保障問題については、まず、集団的自衛権の行使の問題を解決しなければならない。...
View Article中国はもう反日デモはできない
【正論】元駐タイ大使・岡崎久彦 中国はもう反日デモはできない 薄煕来事件は、中国内政に、日中関係に、そして、米国の対中政策にも、表面に表れた以上の深い影響を及ぼしている。 それは、この秋の中国共産党の権力継承の障害となるような事件ではないかもしれない。そういう表面的なことは、中国共産党がビシッと抑えて、影響を表に出さないことは可能であろうと思う。 ≪薄煕来事件で党の権威失墜≫...
View ArticleFighting Peace for Taiwan
Fighting peace for Taiwan Four months after the presidential elections in Taiwan, there is a big difference when comparing the aftereffects of the elections in 2008 to those in 2012. Four years ago,...
View Article幣原喜重郎とその時代 Shidehara Kijuro and His Age
PDFファイルでご覧頂けます。 Chapter 1 Diplomat of the New Age ― A Typical, Serious Bureaucrat in the Time of Peace ― Chapter 2 Beginning of an American Century ― Emerging Japan Encounters a Rising United States in...
View Article岡崎久彦新著 二冊同時刊行
所長の岡崎久彦の新著が二冊同時刊行いたしました。 ・岡崎久彦「二十一世紀をいかに生き抜くか 近代国際政治の潮流と日本」(PHP) ・長谷川三千子、岡崎久彦「【激論】日本の民主主義に将来はあるか」(海竜社)
View Article野田氏よ、今後も「大事」をなせ
【正論】元駐タイ大使・岡崎久彦 野田氏よ、今後も「大事」をなせ 外国紙の日本政局論評は往々にして半可通や紋切り型の民主主義説教が多いが、英誌エコノミストが最近こんな分析をしている。 ≪「大連立作動」と英誌分析≫...
View Article情けない「お国のため」なき自民
消費税法案の成立は近来にない快挙である。 ただ、年来一貫して自民党支持の私として、最後の段階で自民党が解散の予定明示を要求したゴタゴタは頂けなかった。自民党は最後には合意して良識の党たることを示したが、途中では公明党の方がよほど立派な印象を与えた。 ≪不信任や解散要求はヘンだ≫ 解散・総選挙を求める大義名分はどこにあるのだろう。...
View Article提訴で「竹島恒久化」に待ったを
竹島、尖閣諸島などの領土問題について、昨今、いろいろな機会に意見を述べてきたので、ここで考えをまとめてみたい。お断りするが、外務省とは何の連絡も取っていない。関係部局があまりに忙しそうなので、近づくのを遠慮している。 ≪実効支配覆す武力行使不可能≫...
View ArticleTwo missed opportunities for Japan in island disputes
Since I have been requested to express my views on the territorial issues concerning the Takeshima islets and Senkaku Islands on several occasions recently, I thought it opportune to compile them into...
View Article“アラブの春” 激動する中東
収まらない「アラブの春」不安感が広がる「アラブの春」 2010年12月、チュニジアで始まったアラブの春はまだ収まっていない。 シリアでは反政府勢力の抵抗と政府の弾圧の間に激烈な戦闘が荒れ狂い、また、エジプトでは、選挙で選ばれたモルシ大統領の政府の政治的動向が見定めがたく、外交消息通の間で不安感が広がっている。...
View Article「戦後レジーム脱却」に、再び
選挙の行方はまだ分からないが、安倍晋三首相の突如辞職という悪夢のような一日から、5代の内閣を経て再び安倍内閣を迎えることになりそうである。 当時、安倍内閣は、米国の初期占領政策とその後の共産系プロパガンダを受けた国内左翼勢力によって築かれていた戦後レジームからの脱却を着々と実施していた。 ≪大事業だった教育基本法改正≫...
View Article米国のアジア回帰は本当に続くのか
日本にとって最大の関心事はオバマ政権のピボット政策、すなわちアジアへの軸足移動政策が続けられるかである。それについて私はまだ100%の自信を持っていない。ご都合主義だった対中政策...
View Article「安倍日本」どこが右傾化なのか
【正論】「安倍日本」どこが右傾化なのか 2012.12.26 03:14 産経新聞 安倍晋三内閣の成立を迎えて、内外に、日本の右傾化を懸念する声があるという。 ≪まだまだ平和ボケを脱せず≫ 私にはどうもそれが理解できない。客観的に見て、日本は右傾化どころか、まだまだ、世界の常識からはずれたパシフィスト(日本語の平和主義者より、やや悪い意味がある)国家だと思っている。...
View Article陸奥宗光シンポジウム 基調講演
2012.12.21 産経新聞■極めて近代的な人間だった 戦前の日本の歴史観を支配していたのは薩長史観です。封建時代で真っ暗だったのを薩長が明治維新をして、世の中をいっぺんに明るくしたという史観。それが戦争中は皇国史観になり、戦争に負けて、米国の占領史観に変わった。占領史観は、日本をすべての意味で無力化するのが目的なので、日本の過去をすべて悪かったことにしました。...
View ArticleJapan's step toward normalcy
Following the launch of a new Cabinet under Prime Minister Shinzo Abe, certain elements in Japan and overseas are warning of a dangerous swing to the right in Japan politics. I find their concerns hard...
View Article訪米から見えた保守の優先課題
安倍晋三首相の訪米は成功だったといえる。 少なくとも失点は全くなかった。そして、首相がアメリカに伝えようとしたメッセージ、すなわち「日本は帰ってきた」は十分米国側に伝えられたといえる。 ≪対米で今後楽観許さぬ要素も≫...
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